lost

もう会うことがない人々を思い出す。

インターネットで知り合って一度だけ寝た人たち。インターネットで知り合ったけど、カフェオレを一杯だけ頼んで別れた同い年の男の子。彼らは私を思い出すことはきっと無いけど、私は時々思い出す。彼らと初めて会った東京の街、あの人がつけていた香水。テレビから流れる映画をよそにセックスをした新宿のホテル。酔ったフリ。ひとりぼっち。

 

ところで、2年前に死んだ祖父に会いたい。無口だった祖父が死んだ後、部屋の本棚を見ていたら日記が出てきた。クラブの練習に行ったこと、私が学校を休んだこと、全部書いてあった。言葉を直接掛けてきたりすることは無かったけれどちゃんと私たち家族を見ていた。最後にちゃんと話をした時、素っ気なくしてしまった気がする。病院に入院してからはもうまともに話していない。

それから、逝ってしまった。

 

 

人と別れるのがつらいから誰とも親しくせずに一人きりで生きていけたらどんなに良いだろうか。

失うのが怖くて仕方がない。誰も私に優しくしないで。